「重力を利用した身体の使い方」その仕組みを明確にする意義とは・・・・
もちろん一流アスリートになるには「才能」「運」も必要です。
努力で才能を引き出し、運をつかむ 問題は、その「努力」は本当に才能を引き出し、運を引き寄せる方向に向かっているのか? 本当に?・・・・・わからない・・・・信じてやるしかない! 結果的に「正しかった」「信じて良かった」「恵まれていた」 結果を残したアスリートからしばしばこのような言葉が聞かれます。 つまり、「たまたま」合っていた。「たまたま」正しかった。 しかし、多くの場合
努力の方向性が分からず、迷子・・・・ このスパイラルに陥ってしまうことが、ほとんどのケースです。 すると、「才能があるやつはいいよなー」となります。
無駄な努力はありません。現在取り組んでいるスポーツの結果に直接的につながらずともその努力で得た経験は、間接的に将来、違う形で役に立つでしょう。それも大事とは思いますが、努力が一歩ずつでも確実に結果につながっていく、報われていく、という経験をより多くの子どもたちに体験してほしいと考えています。
そこで、始めから「正しい努力の方向性」が解ればどうでしょう? もう一度言います。一流アスリートになるには才能と運は必要です。
ただ、せめて「たまたま」ではなく、どう努力すれば才能を引き出し、運を引き寄せ、自身のパフォーマンスを最大限発揮させることができるのか、その方法を見出したいのです。これは、スポーツに限らず、日常の健康体力の保持増進も同じです。様々な健康法、体操、トレーニング、スポーツ、練習法etcありますが、努力が確実に結果につながる方法を理屈として具体的に説明する必要性があると考えています。
その方法こそが、重力を利用した身体の使い方、「利重力身体操作法U.G.M.」なのです。
「利重力身体操作法」、決して真新しいものではありません。お話してきたように誰でもできていたことです。また、多くのアスリートや武術家も同じような身体の使い方を説明されています。もっと言うと昔の人々も同じ身体の使い方を提唱しています。例えば柔道、剣道、相撲、合気道、古武術等々の身のこなし、鍛錬方法は正に「利重力身体操作法」なのです。
ただ、武術の達人やトップアスリートが身体の使い方の大切さを訴えても、我々は何か特別なもののように考えてしまって本気で出来る、と考えません。どこか他人事で、良い事だとは分かるけど身に付けるには才能や日々の鍛錬が必要だと考え、自分には無理だと身近に感じられないのです。
そこで、トップアスリートや武術の達人が身に付けている動作の感覚を解剖学の視点で可視化し、具体的に説明することで世の中の多くの方々が身近に感じて頂けるのではないかと考えています。
本当は、「利重力身体操作法U.G.M.」なんて名称は必要ないのですが、できるだけ多くの方々に認知していただけるよう期待を込めて、あえて名称を付け、理想的な身体の使い方を広める活動をしております。
では、前置きはこのぐらいにして、次回、いよいよ本題に入ります。 利重力身体操作法について見ていきます!
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